自然系の療法に即効性を求めるという不自然｜渡辺コラム | 自然＆漢方サンポウブログ

即効性といえば西洋医学。早くこの痛みを抑えたい！脳梗塞で緊急手術をしないと死んでしまう！こんなときに早くて強い効果を持つのは西洋医学です。しかし、その強さゆえに副作用もあります。ステロイドによる易感染や痛み止めによる血流阻害や胃潰瘍、抗がん剤による粘膜の損傷や脱毛や悪心。

その副作用を怖れ、漢方薬をはじめとする自然の力を使った療法を求める人も近頃は少なくありません。緊急を要することは西洋医学にお世話になるべきですが、体の本質を見直したいときはリスクの少ない自然系の療法に取り組むのはとても良いことだと思います。

自然系の療法を好むのは良いのですが、少し問題のある考えを持っている様子があります。それは自然系の療法に西洋医学並みの即効性を求める様子です。何が問題かというと、即効性を求めるがゆえに「まだ治ってない...」と、毎日落ち込んでしまうということ。それと結果を焦るがゆえにすぐに他の療法に手を出してしまい、一つのことにじっくりと取り組めないことです。

稀に「え！そんなに早く治ったの⁉」とこちらがびっくりするような著効例もありますが、それは稀な事です。基本的に自然系の療法というのは時間がかかるものです。そもそも漢方薬などの自然系の療法にそんな即効性があるのなら西洋医学がこれほど普及することはなかったのです。基本的に自然系の療法には即効性がないのが普通なのです。著効例を使った宣伝などもありますが、それは稀なケースであり、同じ商品をずっと飲んでいるけど宣伝の様には効かないと思う人の方が圧倒的に多いのです。

自然系の療法には即効性がないのが自然であり、自然系の療法に即効性を求めるのは不自然（幻想）と思いましょう。

スポーツ選手や学者が毎日コツコツ訓練をしたり勉強したりして一流になるように、漢方や生活習慣もコツコツ積み重ねて健康自慢になれるんです。継続は力なりです。