渡辺コラム

人生の転機(高校編)

僕は高校生の頃まで、「頑張ったあげくに失敗する」ということが、
とても恥ずかしいものだと思っていました。

負けず嫌いな上に、身の丈に合わないプライドを持っていたので、
​人に物事を教えてもらうことがイヤでした。

そんな奴だったので、少しくらいの特技はあったものの、特にズバ抜
けたものはなく、そんな自分を肯定するために、努力している人をい
じることが多かったように思います。

​つまり、何もできないくせに、人の努力にケチをつける嫌な奴、だったのです。

​そんな、ダメ人間に近かった僕に転機が訪れます。

​高校2年の時です。
​将来の目標など全くなかった僕ですが、そろそろ進路を考えなければ
ならなくなりました。

​親友と呼べる友達はすでに進む方向を決めていました。
​親友の進路は医学部と看護学校。

​僕は
「あいつら医療系行くのかぁ。自分は医学部は絶対不可能だし、
看護は女性のイメージだし、良し!薬学部にしよ!」
という単純な発想から薬学部を目指すことにしたのです。

身の程をわきまえず・・・

​これまで努力してこなかった当時の僕の学力は、偏差値で50前後を
行ったり来たり。
​特に苦手な英語は足を引っ張りまくり。
​(英語に関しては、同じ中学の人たちの成績も悪かったので、
​ 絶対に中学時代の先生が悪かったと今でも根に持っています)

​薬学部に行きたいと担任に伝えたところ、

担任「え?薬学部…あ、そう…」

​そんな感じの反応でした。

​母親との三者面談の時も、

​担任「どこかの経済学部とかの方がいいと思うよ…」

​と、後ろ向き。

​僕の両親といえば、内心は別として「まぁ、やってみたら」という
スタンス。

​僕が自発的に行きたいと思えた唯一の進路。
理由はただ親友が医療系に進むから。という大した理由ではなかった
のですが、当時の僕には他の学部は目に入りませんでした。

​僕「落ちたら浪人か就職します。薬学部以外受ける気はありません」

​と、担任に伝え、最終的には薬学部ばかり4つの大学の受験を受けました。

結果を先に言いますと、4大学中2大学に受かりました。

​当時の僕は薬学部であれば大学なんてどこでも良いと思っていたので、
2大学も受かるというのは自分なりの快挙でした。
​僕の受験が成功すると思っていなかった職員室はお祭り騒ぎだったとか。

​この受験を機に、努力の大切さと、自分は自分が思っているよりも
可能性を持っていることを知ることができました。

この受験の成功には、推薦入試に絞り、得意教科も必要でなければ
捨てたことや、化学の先生がマンツーマンで付き合ってくれたこと、
努力して成績を飛躍的に伸ばした友人の刺激があったことなど、
みんなの力と運と戦略のどれが欠けてもダメだったと思います。

感謝!

​17歳にして初めて努力を覚えた僕、大学では上位の成績を収める
ことができました。

​今では努力しない人についつい説教をしてしまいます。

​努力は人の才能を最大限発揮させるために必要なものであり、人は
それぞれ自分が思っている以上に能力を秘めています。
​そして最大限発揮された能力は、自分の役に立つだけなく、他者を助ける
力にもなり、人間関係もとても豊かになります。

​学歴社会は学歴によって格差を生んでいるのは確かだとは思いますが、
決してその概念に捕らわれる必要はありません。

​努力し、知恵や能力をつければ、社会人になってからでも十分に能力は
伸びていきますし、自身の​社会的評価も変えていくことができます。

​17才までの僕のように、努力もせず、人の失敗にケチつけて、
何もしないことを正当化する生き方は、ずるいし、格好悪いと思います。

​大学受験以降、僕は努力しています。
​(僕を知っている人の中には、「まだまだ努力が足らん!」と思って
​ いる人もいそうですが、、、)

​何もしなければ、どうせ何もないのです。
​ならば挑戦していった方が良いのです。

たとえ失敗しようとも、何もしなくて何もない人生よりは、
​経験や知恵を得ることも、思い出を残すことができます。
​成功すれば、成功して得たものがさらに上乗せされます。

努力や挑戦をして損はない。

​「あ~、やっぱり17才までにもっと努力してたら良かったなぁ」
​という後悔を忘れずに、これからも努力していきたいと思います。


 

 

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