渡辺コラム

まずは胃腸の掃除から

 

明らかに、体質に対して合ってる漢方薬をお選びしたはずなのに、効果が出て来ないということが正直あります。

そんな時は、一度胃腸の掃除をしてやると、今までの漢方薬が良く効き始めることがあります。かなりの高確率です。

なぜ、胃腸の掃除をしてやると良いのかと言うと、胃腸の汚れが食べ物や漢方薬の有用成分の吸収を邪魔しているためです。

特に小麦に含まれるグルテン、油が胃腸を汚すと考えられています。

グルテンはたんぱく質の一種ですが、胃腸にこびり付くと考えられていたり、腸の粘膜をただれさせると考えられています。特に柔らかいパンを作るために、品種改良によってグルテンの多い小麦が栽培されるようになっているので、近年は影響が大きくなっているという話もあります。

次に油ですが、古来からあまり油を摂って来なかった日本人は、油の消化が苦手だと考えられています。未消化の油は吸収できず、腸の表面などに残ってしまうのですが、それによって特に水性の栄養素の吸収を妨げてしまうのです。

食事も改善した。漢方薬も飲んでいる。なのに何も変化しないというときは、それらの有効成分がほとんど吸収できていない可能性があるのです。

そのような場合、まずは、パン、麺、油物は控えましょう。
それができなければ、いくら漢方薬を使って胃腸の掃除をしたところで、すぐにゴミだらけになってしまいます。



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国際中医専門員A級・薬剤師
渡辺元貴

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